20非上場会社の「自己株」取得はどう簡便になったか

書籍 同族会社のための「新会社法」活用術(セミナー録・2006年4月発刊)

どこがどう変わり、何をどう活かせるのか?
「ポイントがまとまっていてわかりやすい」と評判の西村昌彦税理士が、会社法について行ったセミナーの口語録。
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20非上場会社の「自己株」取得はどう簡便になったか

ここで、会社が相続人から株式を買い取ることができるという規定について、若干つけ
加えておきたいと思います。巻末資料の43ページ以降を見てください。  まず、資料の44ページのほうの表をご覧ください。  まず、自己株式の取得ということですが、これは平成13年に解禁になりました。ところ
が、取得をするための手続きが結構面倒で、何か面倒かというと、定期株主総会の決議が ないと取得ができないことです。そうすると、ある時突然買い取りたいと思っても、次の
定時株主総会まで待たなければいけない、タイミングによっては、1年近く待たなければ ならない、そういう不便さがあるわけです。ところが、新会社法におきましては臨時株主
総会でいいよ、随時、臨時株主総会を開いて取得の決議をしてくださいという形になって います。  今の話ですが、上場会社の場合は別ですよ。上場会社の場合には、取締役会の決議で市
場から買い取ることも可能です。あくまでも、非上場会社の話ですよ。だから、株式を公 開していない会社でも、随時自己株式の取得ができるようになります、ということです。
それが一つの大きな改正点です。この表の上から2行目までが上場会社の話ですから、そ れより下の話です。  その中で、下から2行目のところ、株式譲渡制限会社が株主の一般承継人、つまり相続
人からその株式を取得することができますよというところ、こういう規定が新たに設けら れました。  この規定は非常に大事ですので、46ページをめくっていただきたいと思います。相続人
から株式を買い取る方法として、次の二つのやり方があります。前のページに記載されて いたのは、この表の左のほう、一般承継人(相続人)からの合意による取得の場合です。
合意による取得とはどういうことかというと、相続人のほうからも売りますよという同意 が得られた場合、お互いに同意のもとで売買をする場合です。対して右のほうは、同意が
得られなかった場合、会社のほうで強制的に買い取ってしまう、つまり、先ほどお話をし たように、会社が相続人に対して売渡し請求する場合です。その辺か大きな違いです。
 それぞれ少しずつ内容か違っていまして、公開会社の場合には、相続人との合意による 取得はできない。公開会社というのは株式譲渡制限会社以外の会社のことです。売渡し請
求の場合は、譲渡制限株式について適用ありということですから、公開会社であったとし ても、譲渡制限株式については適用があるという話です。つまり、種類株式として譲渡制
限株式を発行している場合には、その株式については売渡し請求かできます、ということ です。  次に、定款の定めか必要かどうかということですが、合意による取得の場合には、不要
です。両者合意のもとで売買するわけですから、自由です。定款の規定なんか要らない。 ところか、売渡し請求の場合には、強制的に買い取ってしまうわけですから、必ず定款の
定めか必要ですよということになります。  両方とも利用できたほうが便利なわけですから、右の定款の規定も設けておいたほうが よいという話になります。もし設けなければ、合意による取得しかできない、相続人が同
意しない場合には取得できないことになります。定款の規定を設けると、強制的に買い取 ることもできるということで、会社としての選択肢が増えるわけです。  ということで、この定款の規定を設けるかどうかということは、すごく大事なことだと
思います。新会社法施行後、定款変更の議案のひとつとして検討してみる価値はあります。  ただしですが、この定款の規定は会社の株主構成次第で両刃の剣になりますから、十分
な注意が必要なのです。  資料にも書いてあるとおり、この売渡し請求をする場合には、株主総会の特別決議が必 要ですが、この株主総会においては、株式を承継した相続人は議決権を行使することがで
きません。  もし、相続人以外の他の株主の多くが、敵対する株主であった場合にはどうなりますか。  敵対派の意のままになってしまいますよね。  つまり、敵対派の相続人に対する売渡し請求は否決し、味方である相続人に対する売渡
し請求は可決するということになりますね。  このように、この定款の規定は両刃の剣ですから、導入するにあたってはいろいろなケ ースを想定し、慎重に検討していかなければなりません。

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