時価総額とは上場会社が発行している全部の株式数に現在の株価を掛けたもので、その企業の価値を評価する際の指標として多く用いられています。この時価総額は一般的にはその企業の利益や所有している資産が大きければ大きいほど高くなります。そのため、その企業の業績はもちろんのこと、将来の成長に対する期待の大きさも示している指標です。ただ、この時価総額はその企業の尺度や実力から市場の期待値がどれくらいであるかを反映した尺度の1つにすぎません。特に株価は、時として過大評価されたり過小評価されたりすることも多いので、決して絶対的なものではないという点で注意が必要です。世界全体では2015年現在でアップルが最も時価総額が高く、日本ではトヨタ自動車が最も時価総額が高い企業として知られています。
また、株価総額は一企業の価値を評価する尺度として使われているだけでなく、上場企業の時価総額のすべてを合計することで、その市場全体の時価総額としても利用されています。例えば、東証一部の市場株価総額はバブルの絶頂期には600兆円でしたが、今では400兆円になっているというような感じです。
さらに東証一部のような一市場だけでなく、東京証券取引所に上場しているすべての銘柄の総額を合わせた市場株価総額は日本の市場そのものの規模や実力などを示す日本の市場株価総額となります。この日本の市場株価総額はアメリカなどとの国際的な比較をする際に多く使用されています。