今回は絶対に欠かすことができない産業、農業についてだ!
おーーーっ!
このサイト内ではなかなかレアなお話ね!
それでは、インタビューに協力してくれたMatsuさん、簡単に自己紹介をお願いします。
Matsuです。
大学を出たのちは家電メーカーに勤めていましたが、自分の地元に貢献したいと思うようになり、脱サラして野菜販売の事業を始めました。
起業を始めたときは、ようやく地元に貢献できるとわくわくした想いでいっぱいでした。
でも、いざ始めるとただ良いものを作っているだけでは売れないということをよく思い知らされました。これは農業のみにかかわらずどのメーカーにも当てはまることなので参考になればありがたいです。
目次
起業するときは大きな夢を持っていて、自分の商品がいかに世の中の人の喜びにつながるかなどと思い、わくわくしてきます。多くの起業家はその商品やサービスが喜んでもらえるものだという確信を持っています。ですが、実際には、手に取ってもらえる前に越えなければならない壁があります。それが販路の確保です。
近年、IT化が進んだ農業事業において、ニッチ市場をターゲットにして、少し高級感を出した質の良い食物を生産し、販売をしている人が少なくありません。自然が味方になったり、敵になったりする農業では、安定した出荷ができることがとても重要になります。安定した出荷が見込めないと販路を確保できないからです。
日本では、農協と言う便利な組織があり、そこに持っていけば何でも流通してくれると思っている人も多いですが、実際には、取り扱ってもらってメリットを出せるのは昔から専業でやっている農家の皆さんです。昨日今日立ち上げたばかりの農業法人や個人の単一野菜事業者には、目もくれてはくれません。
そうなると自分で販路を開拓することになります。作業をしながらの開拓は困難なもので、簡単には、販路を見つけ出すことはできません。まず、農協以外の販路がないかを探さねばなりません。小ロットで安定供給が危ない間は、大きな取引が見込めないため、デパートのイベントなどで名前を売ってブランドをつけていきます。同時に、産地直売のルートを確保していきます。これも自分でやっていては農業自体がおろそかになってしまうため、今ある企業にルートを確保してもらうしかありません。それでも、インターネットを介した産地直売のルートに、定期的なイベント出展で次第に名前を知ってもらえるようになります。
そういえば、この前僕も都心の直売イベントで、面白い野菜をいっぱい見ました!
この辺りまでは、販路と言えるルートはまだ確保できていないのです。デパートの食品売り場にいつも置いてもらうとか、野菜のネットスーパーのような所に名前をのせてもらうには、程度の量の安定した出荷が見込めなければならないのです。つまり、販路開拓は安定出荷がクリアできなければはじまりません。しかも、今年だけは大丈夫ですということは、言えないので、継続性も求められます。
小規模の野菜事業者にはなかなか大変だけど、そこが第一条件ですもんね・・・
そんな中で、見つけた販路は企業の社食との提携でした。ある程度の量が見込め、旬の時期に取り扱ってくれるので、こちらも安定した販路として期待が持てました。
すごくいいとこに目を付けましたね。
今では事業として安定的に黒字を出せていますが、モノを売ると言う行為は「いいものをつくる」だけでは、売ることができないことをこの販路開拓で実感しました。最近では、大手のスーパーマーケットの棚にも置いてもらえるようになりました。
可能な人は会社勤めの時のコネなどを使って、起業する前に販路をある程度確保しておくと安心だね。
そして周りがまだ手を付けてない開拓の仕方がないか、柔軟に考える頭も必要だと思います。