住民税とは、日本に在籍している国民であれば全員に納付義務が発生する税金の一つです。
しかし、本当に全員が納付しなければならないのかというと、実はそうではありません。
ある一定の条件を満たしている場合には、住民税を支払わなくても良い場合もあります。
その条件とは、前年中の給与所得(年収)がいくらになるかがポイントになります。
住民税の納付義務が発生する基準額となる年収は、一体いくらからなのでしょうか?
また、住民税が非課税になるケースや非課税世帯の基準とは、どのようなものなのでしょうか?
ここでは、住民税は年収いくらから支払うのか、非課税になるケースや非課税世帯の基準について、詳しく説明していきたいと思います。
目次
住民税が非課税になるかどうかは、各自治体によって異なります。
一般的に、多くの自治体では非課税の壁として、年収100万円を設定しています。
そのため、年収が100万円以下であれば住民税は非課税となり、納める必要はなくなるわけですね。
正社員が非課税になるケースは基本的にはありませんが、パートやアルバイトの場合においては、年収が100万円以下であれば住民税は非課税になり、100万円を超えると住民税を納める義務が発生します。
また、未成年者や寡婦または寡夫に該当する場合には、年収204万4000円未満であれば住民税は非課税になるのが特徴です。
つまり、所得税にかかる「103万円の壁」のように、住民税には「100万円の壁」があります。
住民税の壁については、実は意外と知られていないんですね。
そのため、扶養枠内で働いていたはずなのに住民税が請求されたというケースもあるので、住民税が課税される基準額はしっかりと把握しておきましょう。
住民税には、所得割と均等割が非課税になるケースと、所得割のみが非課税になるケースがあるのが特徴です
それぞれのケースについて、順番に解説していきます。
所得割と均等割が非課税になるケースの中で、生活保護法の規定に該当する生活扶助を受けている場合も含まれていますが、医療扶助や教育扶助などの生活扶助以外の扶助を受けているだけでは非課税にはならないので注意が必要です。
また、市区町村ごとに所得金額の限度額(非課税限度額)が設定されており、その基準よりも所得金額が低い場合には、所得割と均等割が非課税になります。
控除対象配偶者や扶養親族がいなく、前年の所得が35万円以下(年収100万円)の場合です。
所得割が非課税となるケースでは、一般的なアルバイトやパートであれば、年収100万円以下の場合となっています。
所得割のみが非課税となる場合、均等割の金額だけが請求されることになりますが、自治体によってその金額は異なります。
一般的にいえば、ほとんどの市区町村では、均等割額は5000円となります。
正確な金額を知りたい場合には、各自治体で設定されている金額がいくらになるのかを確認してみましょう。
ここまで、住民税が非課税となるケースについて解説してきました。
住民税について、所得割と均等割の両方もしくは所得割のみが非課税となるケースを挙げましたが、上記の基準を世帯家族が全員満たしている場合には、非課税世帯となります。
実は、世帯家族全員の住民税が非課税になるかどうかは、下記の基準に当てはまるかどうかがポイントとなります。