書籍 医療費控除が上手にできる人できない人



確定申告の時期になると税理士が相談を受ける代表的な50例にQ&A方式でズバリお応えする一冊です。

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Q.極度の近視のためレーシック手術を決断

極度の近視のため、コンタクトレンズを8年近く使ってきましたが、目が乾き、夕方になると目が充血するように。裸眼では0.03という強度な近視のため、コンタクトなしでは不便です。そこでレーシック手術を受けました。 35万円の費用は医療費控除になりますか?

A.対象になります

レーシック手術は、医療用レーザー「エキシマレーザー」を使って視力矯正をする技術です。アメリカで生まれた技術ですが、日本でも急激に普及しています。
 手術は、角膜をきってレーザーをあてることで視力矯正をするのですが、所要時間は10分ほど。野球やサッカーなどのスポーツ選手がこの手術を行なっていることもあり、とてもメジャーになってきています。
 さて、私どもに医療費控除のことで相談される方が心配されるのが、「費用が高額なのですが、税務署から問題視されませんか」ということでしょう。心配することはありません。この手術は医学的な方法により目の機能を正常な状態に回復させるものであり、医師が治療のために手術を行なったものと認められるからです。
 ただし、もし、手術にかかる費用の相場が7万円程度なのに、手術した病院だけが、35万円であれば、税務署からその理由を尋ねられるかもしれません。
 しかし、最近はレーシック手術のCMが流れたり、手術を受けている人も増えてきているため、比較的高額な費用を要する手術ですが、視力を回復できるという事実が一般に認知されてきています。そういう意味で、「一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とする」という規定に、抵触しないと思われます。
 なお、生命保険などの保険に入っている方は、レーシック手術を受けたことにより、保険会社から保険金が支給されることがあります。この場合は医療費の集計を行う際に注意が必要です。
 レーシック手術を受けて病院に35万円を支払った場合に、保険会社から保険金として5万円の支給を受けた場
合を想定します。
 この保険金として支給を受けた5万円は「医療費を補てんする保険金など」に当たるため医療費控除の対象額
を計算するときに控除しなければなりません。すなわち、35万円から5万円をマイナスした30万円が医療費控除の
対象となりますので、注意してください。

会社サポートセンター

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