ヨガ私も始めたいんですよね~
もう最近肩と首が痛くて・・・
アンナ君、君まだ22だろ。
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駆け出しのインストラクターが都内のヨガスタジオやフィットネスジムで1クラス教えた際の相場が2,500〜3,000円前後と言われています。
他業種同様、地方ではもう少し低くなります。
ティーチャートレーニングを受けた時間数、指導経験・実績や知名度に応じてクラスの単価が上がる傾向にあります。
本業がフルタイムの場合、就業時間外に活動し、人前でポーズを見せ、動き回るので、先ずある程度の体力が必要になってきます。
ヨガが好きで広めたい、練習を続けているという熱意や情熱、人前に立ってクラスを切り盛りすることが苦じゃない!というコミュニケーション能力が高めで管理能力がある人が向いているでしょう。
今ではスポーツジムなどで、エアロビクスやズンバ、バレエなどのクラスと並んで行われるヨガですが、フィットネスエクササイズやダンスとの違いはそのルーツにあります。
元々は深い瞑想状態に到達する為の準備運動のようなものだったポーズを進化、発展させていったのが、現代のハタヨガです。
ポーズの形を追い求めたり、音楽に合わせて踊ったりというよりも、自分と向き合いながら、深い呼吸の中で長く快適にポーズが取れるように練習します。
この言葉の通り、ヨガは古代から知識、知恵、自我、宇宙、神的存在との結合をはじめ、様々なものと繋がることを目的に行われてきました。
紀元前5000年〜3000年頃 インダス文明のモヘンジョ=ダロ遺跡の出土品の中から、ヨガの坐法で瞑想している人と考えられる印章が発掘される。当時、何らかの力を得るための行法があって、それが後にヨガに発達したと考えられている。
紀元前1500年頃 インドを侵攻していたアーリア人によって書かれた、多神教の哲学的な考えを纏めた聖典群「ヴェーダ聖典」の一つにヨガに通じる哲学が記載されている。
一部の知識階級の人たちの間でヨガは芽生えていたと言われている。
その後に書かれたヴェーダの奥義書「ウパニシャッド」に「ヨガ」という言葉が初めて登場。「5つの知覚器官と、一つの思考器官とを固く執持することをヨガという」と書かれていて、既にヨガという言葉が行法として、認知されていたことが分かる。
紀元後200〜400年頃 ヨガの根本経典であるパタンジャリ編纂による「ヨーガ・スートラ」が誕生
などを繰り返し実践することによって得られる心の状態を纏めた格言集。経典の中で、ヨガとは「考えの動きを静かに収めること、心をケアすること」です。
ヨガの目的は「心を静め、本当の自分を知り、止まること」と定義されている。ヨガの歴史はインド史の起源と同じ頃に始まりました。
「ヨーガ・スートラ」に登場するヨガの練習はラージャヨガと呼ばれる、瞑想を中心としたもので、ポーズは坐法のみ、呼吸法を用いて悟りを得たり、高みを目指したりしていくというものでした。
ごく限られた人たち以外、このラージャヨガだけで悟りを得たり、高みへ到達したりすることが困難でした。
その後、「ヨーガ・スートラ」に書いてある、ヨガの効能をより効果的に、効率よく得ようと、様々なポーズや呼吸法、瞑想法が開発・提唱されて今日に至っています。
身体をしっかり動かすことで気持ちや心をコントロールするヨガです。
現代の殆どのヨガの源流となっているハタヨガは10世紀頃に成立されたと言われています。
16世紀にスヴァートマラーマが「ハタヨーガ・プラディピカー」を著し、ハタヨガを体系づけ、深い瞑想状態に到達するための4つのステップを紹介しています。
ハタ(HATHA)のHAは太陽(精神性・精神エネルギー)でTHAは月(プラーナ・生命力)と言われています。
著書の中では、この4つのステップはラージャヨガに至るはしごに過ぎないとしながらも、このHAとTHA、2つの融合によって最高の意識が目覚める、双方のバランスが大切です。
身体をしっかり動かすことで気持ちや心をコントロールすると考えを示し、現代のヨガのポーズのルーツとなるポーズやその効能も紹介しています。
当時のハタヨガはその後、インドを中心に研究が続けられ、生理学的、心理学的効果が科学的にも実証されました。
インドでは大学や大学院でヨガを学問として専門に学ぶ生徒もおり、学術的な研究も進められています。
古典ハタヨガを元にインドで発展していったヨガ
インドから海を渡ってアメリカで発展していったヨガ
これらの古典ハタヨガから発展していった流派は「ハタヨーガ・プラディピカー」の時代のハタヨガと区別すべく、総称として「現代ハタヨガ」と呼ばれることが多いです。
近年では、「現代ハタヨガ」の細分化が更に進んで、アメリカのアイアンガーヨガ正式指導者であり、医学博士のジュディー・レスター氏によって考案されたリストラティブヨガや、同じくアメリカでポーリー・ジンク氏によってタオイズム(道教思想)とマーシャルアーツの要素を取り入れ考案された陰ヨガなど、更なる広がりをみせています。
「ハタヨガ」以外にも、毎日の行いをヨガにする、行いのヨガと呼ばれる「カルマヨーガ」、祭事や儀式、祈りなどを通じて神や自然界と繋がる「バクティヨーガ」、哲学や知識を得る「ニャーナ(ギャーナ)ヨガ」と大きく4つのカテゴリーに分けられるとされています。
それまでインド国内で秘義として扱われていたヨガは、1880年頃にヴィヴェーダカナンダ氏によって西洋に伝えられました。
インドでは修行の要素が強かったヨガですが、西洋に伝わり、独自の進化を遂げました。そして、1970年代のヒッピームーブメントの中で、第一次世界的ブームが起こります。
ビートルズがインドでヨガの短期修行を行なったことも知名度を上げる要因となりました。
その後、1990年代後半頃からより身体をよりアクティブに動かす、アシュタンガヨガやパワーヨガが台頭ししました。
マドンナやスーパーモデルなどが体型維持や身心の健康の為に取り組んでいることが紹介されると、フィットネスの面からも注目され、以降、スポーツジムのクラスにも取り入れられ、現代のライフスタイルに広く浸透していきます。
人々がヨガを行う目的も「心身の健康維持」や「心の平穏をもたらす為の練習」といった現代人にとって身近なものへと変わっていきました。
ヨガをもっと学んで広めてみたい!副業としてインストラクターを始めるには、先ずはヨガの先生になる為のティーチャートレーニング(通称TT)が受けられるスクールを探しましょう。
ヨガインストラクターになる為の資格講座は様々な協会、流派などで開講されており、現時点では国家資格ではないので、それぞれのスクールが発行する修了証が資格と見做されます。
世界的に有名な資格からスタジオ独自の資格まで、実に様々な資格が存在します。
初めて資格を取るのであれば、現在、世界的に最も知名度が高い米国の協会「全米ヨガアライアンス」が認定しているスクールがおすすめです。
協会が認定した養成スクールで200時間のトレーニングを修了し、協会に申請の上「全米ヨガアライアンス認定資格者(RYT200)」を取得することは、一定の知識や技術を持ったインストラクターであることを示す一つの証ともいえます。
このRYT200を日本国内で働きながら取得するには大きく分けて2つの方法があります。
都心部を中心に学校は増えているので気軽に学ぶことが出来ます。
YOGA ROOM(ヨガルーム)はヨガ&ピラティス教室・スタジオ検索を全国から検索することが可能です。
2〜3週間以上かけて取得するコースが一般的です。
RYT200取得コースには(アーサナ・実践100時間、指導技術25時間、哲学30時間など)世界共通のトレーニング規定があり、ヨガの歴史、哲学、解剖学、ポーズ(アーサナ)、呼吸法(プラーナヤーマ)の練習・指導法、瞑想やアーユルヴェーダの基礎などを夫々の時間数学びます。
ヨガインストラクターのワーキングスタイルは下記の通りです。
この3つが一般的ですが、②が最も多いケースです。副業でヨガインストラクターを行う際も、同様に60分〜90分のクラス毎に契約するケースが一番多いです。
2019年3月現在、全米ヨガアライアンスに登録している200時間以上トレーニングを受けたインストラクターは日本人だけでも1,000人以上、世界規模では7万人以上いるとされています。
特に日本国内は近年インストラクター資格保有者の数が増加傾向にあり、ヨガスタジオも少しずつ増えてはいますが、採用の倍率は上がっていると言えるでしょう。
折角トレーニングを受けたのだから、直ぐに教えたい!そんなあなたはトレーニング修了後、ボランティアやインターンシップのような形で、修了したスクールでクラスを持たせてくれる学校を探すことをおすすめします。
仕事を見つける時、必ず聞かれるのが「ヨガを教えた経歴」。経験が豊富な方が断然有利です。
また、ヨガのインストラクターは公募よりも紹介で決まることが多いので、日頃からまめにネットワーキングを行なっている人の方が、仕事が見つけやすくなります。
何より、生徒から「この人から習ってみたい!」と思ってもらえることが大切です。
ヨガのポーズを深めていくには、身体が柔軟であることに越したことはありませんが、練習を通じて、柔軟性は確実に高まっていきます。
ヨガの哲学的な側面を理解するには人生経験も必要になってくるので、若いほど有利ということは決してありません。
ただ、活躍する為にはインストラクターとしての経験値を上げていくことも必要になってくるので、始めたいと思った時になるべく早く取り掛かると良いでしょう。
ヨガインストラクターは先生であり、生徒でもある、教えながら学び続ける姿勢が大切と言われています。
全米ヨガアライアンスも200時間、500時間、700時間と学んだ時間を登録出来るようになっており、教えた時間数も登録可能です。
自分の学びたい流派を突き詰める人もいれば、マタニティヨガ、シニアヨガなど対象毎の教え方を学んで、幅を広げていく人もいます。
また、インストラクターの間では、ヨガの資格だけでなく、関連分野のアーユルヴェーダ、中医学、アロマセラピーなどの知識を深めるために勉強を続けている人も少なくありません。
最近では指導法をブラッシュアップするためにコーチングの資格を取る人もいます。
ヨガインストラクターは経験や場数を踏むことによって成長していくので、本業がフルタイムの場合、限られた時間数しか教えられず、成長に時間がかかるでしょう。
また、ティチャートレーニングに投資した額に対し駆け出しの時の時間給(リターン)はあまり高く無いので、生活の足しというより趣味の延長で行う方が良いでしょう。
紀元前からの長い歴史の中で、インドで生まれたヨガはバラモン教、ヒンズー教、仏教とインド史に大きな影響を及ぼした宗教と密接な関係を持ちながら発展していきました。
しかし、逆に言うとそれ以外の近代に台頭してきた宗教と大きく結びつくことはありません。
「瞑想」や「自分自身と見つめ合う」と聞くと、なんとなく怖そうな印象もありますが、最終的な目的は「心を静め、本当の自分を知り、止まること」と根本経典「ヨーガ・スートラ」に書かれています。
ヨガスクールを探したり、イベントに参加したりする際はどんな提唱者や先生が考案したヨガなのか、理念や方針をよく読んで、「あれ?おかしいな」と思ったら疑ってみることも大切です。
最近はヨガインストラクターもSNSを通じた情報発信が盛んになっていて、自身のヨガのポーズ練習や学んだことなどをSNSに投稿しながら、ヨガの語源でもある「つながり」を増やしていく人も多く見られます。