申請書には、事業の必要性についてはもちろんのこと、それを行う人の熱意も伝わるようにかかなければなりません。
以下の項目を参考にしながら書きましょう。
「熱意をこめて書いた事業計画」が審査で重要なポイントとなります。
創業補助金は地域経済を活性化するために新しい事業を支援することが目的となっています。商品、サービスのセールスポイント、特徴は何なのか、既存の商品との違いは何なのかという点がわかりやすく記載できているかがポイントになります。特に、その地域におけるニーズに対して、既存の商品や事業者との異なる点はどんなことなのか、またどのような取り組みによって、ニーズの拡大を図っていくのかをアピールするのがいいでしょう。
①事業の具体的な内容
商品やサービスの特徴や強みを記載すると共に、ターゲットは誰か、どうやって取り組んでいくのかを具体的に書きます。
記載する際に、補助金の審査員にわかりやすいように、図、グラフ、画像を活用するのがいいでしょう。
事業の継続性も重要なポイントとなるので、具体的に記載する必要があります。原材料や商品の仕入計画・生産計画、価格の設定、販売計画等を細かく記載し、事業が継続的に続く理由を記載します。またその事業展開の体制をどのように構築していく予定なのかもあわせて記入します。
さらに事業を行なう上で想定されるリスクや問題点も具体的に記入し、それらの課題の解決方法を考えているかも記載しましょう。
②本事業の動機・きっかけおよび将来の展望
事業を通じて実現したい環境、将来的にはどのような可能性を実現したいと思っているのか、そのためにどのような準備をしてきたのか等を記載します。また、事業を始めようと思ったきっかけや背景、この事業を行なうのが自分でなければならない理由を書きます。
③本事業の知識、経験、人脈、熱意
職歴を書く際に事業の内容とつじつまが合うように、この事業を行なうための知識や経験をどのように積んできたのか記入します。また、これまでに構築した人脈でこの事業を展開する上で、どのような支援や協力を得ることができるのかについてもアピールするといいでしょう。
④本事業全体にかかる資金計画
交付決定日~事業完了予定日の間に必要と想定される全ての資金と、調達方法を記載します。まだ事業を始めていない場合は、準備期間の資金も加えて算出することもできます。
・ 必要資金は「設備資金」と「運転資金」の2つ
・ 設備資金とは…会社の土地・建物、敷金・保証金、建物の内外装工事、機械装置、工具、器具、営業車等。
・ 運転資金とは…設備資金以外の資金。例えば、人件費、店舗の賃借料、商品、材料の仕入れ、広告宣伝費、水道光熱費等です。
・ 調達方法とは…必要な資金をどうやって調達するかを、自己資金・金融機関からの借入金・親族からの借入金・売上金、補助金交付希望額に分けて記入します。
・ 補助金交付希望額相当額の手当方法とは…補助金が支払われるのは補助事業期間が終了したあとです。そのため、補助事業期間内に「補助金交付希望額」に相当する金額を、自己資金や借入金等の別の方法で用意する必要があります。
⑤事業スケジュール
実施時期(1年目、2年目…)の期間は個人事業主の場合は1~ 12 月、法人の場合は決算期で考えます。よって個人事業主なら開業した年、法人なら設立した年が1年目にあたります。会社の設立前に行なった取組みを1年目の取組みに記入してもかまいません。
今後実際に行なう予定の取組みについて、具体的に箇条書きにします。数年にわたって継続的に行なうものは、繰り返し記入しましょう。
事業開始前 | 市場調査や事業の検討、法人設立準備、事業場所の検討、人材募集、設 備の購入、内外装工事、広告の作成、ウェブサイト立上げ、PR活動等 |
事業開始後 | 販路開拓方法の検討、販売先との交渉、新規取引先への営業、次の事業 展開への準備等 |
⑥売上・利益等の計画
設立した月によっては初年度が12 ヶ月未満となる可能性もあります。1年目が終わっている場合は実績値を記入します。積算根拠の欄には、計算根拠を具体的に記入します。多数の商品を取り扱っている場合は、商品ごとの売上高、主要売上先、主要仕入先の情報も加えます。
⑦経費明細票
設備資金、運転資金の中から、補助対象となる経費を抽出して記入します。
今後の会社の方向性を考えるよいきっかけにもなるので、しっかり考えながら書きましょう。