マリオ教授

銀行の担当者とのヒアリングの日は誰しも緊張するでしょう。
相手に信頼してもらえるように立ち振る舞いには気を付けましょう。

ヒアリングではどんなことを聞かれるの?

着ていく服装は…

 まだ事業の実績がない会社にお金を貸す場合、金融機関は、社長であるあなたの人間性や事業に臨む態度についてもよく見て判断材料としています。金融機関の担当者にとってあなたは初対面の相手です。初対面の印象が悪ければ、通る融資も通らなくなってしまいます。人は見た目で9割が決まります。もしあなたが、ボサボサの髪で無精ひげをはやして、ヨレヨレの服に、汚れたサンダルで銀行に訪れたら、金融機関の担当者でなくても好印象は持たないでしょう。特別に高いスーツを用意していく必要はありませんが、きちんとした服装で出かけるのが社会人としてのマナーです。

ヒアリングの中身…

 金融機関担当者はあなたに質問した内容をもとに審査のために稟議書を書かなければなりません。あなたの融資を断るためにヒアリングをしているわけではありません。金融機関にとってあなたは、「お金を借りてくれる」お客様です。あなたにとって武器となるような情報を稟議書に書けるように一生懸命質問してくれているのだと思ってください。
 ヒアリングでは、あなたのことを理解するために、プライベートな質問をされる場合もあります。これまでの仕事や、勤務年数、家族状況や配偶者の勤め先・年収、生活費は誰が出しているか、個人的な借金はないか、不動産を持っているかなど、立ち入ったことを聞かれる場合もあります。担当者とあなたは融資実行に向けて共に取り組むパートナーだと思ってヒアリングに臨めば、起業に対する自分の思いを担当者にぶつけることができるはずです。
 自分自身の言葉で事業内容を説明し、なぜこの事業を行ないたいのか、なぜこの事業が成功すると思うのか、事業の問題点は何かなど、事業にかける熱意をあなたの言葉でしっかり伝えましょう。
 もしわからないことを聞かれたら、「今はわからないので帰って確認してまたご連絡します」と答えましょう。適当に答えて、無理をして取り繕ろうとしても担当者にバレてしまいます。もしくは、わからないことは担当者に相談してしまうのもいいでしょう。いいヒントをもらえるかもしれません。

希望金額について…

 ヒアリングで最も重要なのは、融資希望額と使い道をきちんと述べることです。
「いくら借りられますか」と聞きたくなる気持ちもわかりますが、融資金額はあなたの会社がいくら必要としているかによって決まるのですから、いくら必要なのかはっきり伝えましょう。そして、なぜその金額が必要なのか、見積書や創業計画書を用い
て根拠を説明しましょう。

 設備資金については、なぜその設備が必要なのか、売上にどのような効果をもたらすのかについてわかりやすく伝えましょう。

返済方法について…

 何年間で返済できるのか、毎月いくらまでなら払えるのか、毎月どれくらいの利益が見込めるのか具体的な金額を考えておきましょう。
 事業計画書に売上予測や経費の数字の根拠も記載しておけば、事業計画書を見ながら説明するだけです。事業計画書の書き方はあとで詳しく説明します。

金融機関が注目するのは…

 金融機関が重要視するのは、利益からの返済ができなかった場合でも、あなたに返済できるアテがあるかどうかと言う点です。日本政策公庫や銀行としては、保証人もなく担保も無いあなたに融資するとして、もし起業がうまくいかなかった場合、回収の可能性のめどをつけておきたいのです。
 そこで金融機関は、あなたが個人として所有している定期預金や有価証券、担保の評価が出る不動産があるかどうかも注目しています。また万が一のときに、あなたを援助してくれる家族や親戚の資産状況や安定した収入があるかどうかも判断基準としています。あなたを熱心に支援してくれる支援者が多いほど、あなたの事業に対する金融機関の見方も変わります。
 最後に最も重要視するのは、あなたの起業への決意の大きさです。金融機関はどうやって目に見えない決意の大きさを判断するか。それは、起業するために、どれだけ自己資金を準備したかということです。
 資金をためる努力もしないで、創業資金の大部分を融資に頼るという考えでは、起業への決意が低いと判断されても仕方がないのです。開業資金の少なくとも半分以上は、自己資金で賄えるくらいの手元資金があれば、融資審査は通りやすいでしょう。

マリオ教授

担当者は起業するにあたって重要なパートナーです。
きちんとこちらの誠意をみせられるようにしましょう。

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