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12中小会社にはどんなメリットが生じてくるのか

書籍 同族会社のための「新会社法」活用術(セミナー録・2006年4月発刊)

どこがどう変わり、何をどう活かせるのか?
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12中小会社にはどんなメリットが生じてくるのか

次に、中小会社の場合です。  これも極めつけは、やっぱり、株式譲渡制限会社です。会計監査人は設置しないという 前提で、本来、設置する必要がないわけですから、あえて会計監査人を設置する会社はな
いと思います。そうすると、中小会社で、会計監査人を設置しない、株式譲渡制限会社に 該当する場合です。この場合には、まったく新しい機関設計ができます。  この場合にも、まず取締役会を設置する場合と設置しない場合とに、大きく分かれます。
設置しない場合につきましては、当然、取締役は1人でよいわけですけれども、中小会社 の場合には、監査役の設置も一切要りませんということですから、株主総会と取締役が1
人だけの会社ができるということです。つまり、役員が1人だけの会社ができるわけです。 非常にシンプルな機関設計、そういう会社が可能になるわけです。複数の役員を設けるの
は面倒だということであれば、取締役1人だけでもOKということです。  取締役会を設けた場合につきましても、監査役を設けるか、監査役会を設けるか、もし くは会計参与という新しい機関を設けるか、それは任意ですよというような形になってい
ます。  面倒な監査役会なんて設けるわけはないですから、通常は、監査役か会計参与かという 話になってくると思います。それでは、会計参与とは何ぞやという話になってくるわけで
す。  会計参与については、point22119(資料編99一ページ)になります。これはざっとお読みい ただければよろしいと思いますけれども、一言で言うと、会計専門の社外取締役と考えて
いただければわかりやすいと思います。会計を専門とする、決算書の作成を専門とする社 外取締役というふうに考えていただければいいですね。ですから、責任や任期については、
すぺて社外取締役と同じような取り扱いになっています。会計専門の社外取締役と考えて ください。  会計専門ですから、なれる人の資格というのは限定されていまして、公認会計士、税理
士、もしくは監査法人、税理士法人、いわゆる会計の専門家です。国家資格を持った会計 の専門家に限定されるということです。ですから、会計参与を1人設ければ、監査役は要
らないという話です。取締役会と会計参与という機関設計も可能になりますということで す。  この会計参与について若干つけ加えておきますと、会計参与になった人は、かなり責任
が重大です。取締役と同じレペルの責任度合いになっています。  今後、日本も欧米並みの社会になってきますと、いろいろと訴訟等も増えてくると考え られます。これはちょっと極端な話かも知れませんが、たとえば会計参与が決算書をつく
ります。我々の仲間がサインをするわけですね。専門家のサインですから、ああこれは間 違いないなということで、多くの人はその決算書を信用してしまうわけです。金融機関も
恐らく信用するだろうし、会社の仕入先も、決算書を見て、この内容なら大丈夫だろうと いうことで、どんどん商品を納入します。  ところが、実はこの会社は帳簿をごまかしておりまして、結局のところ倒産してしまい
ました。すると、金融機関や仕入先からは、うちはこの決算書を信用してお金を貸したの です、この決算書を信用して商品を納めたのです、この決算書が事実と違っていたとはど
ういうことか、この決算書を作成したあなた損害賠償をして下さい、ということで訴えら れるということは、十分に考えられることなのです。  ところで、決算書は今後、ますます重要視される方向にあります。そういうことであれ
ば、やはり中小会社も、会計原則にのっとった決算書をつくっていかなければいけないな という話になります。ところが、上場会社並みのああいう難しい決算書をつくるのは、非
常に大変です。上場会社の場合には、多くの人材を抱え、監査法人の監査も受け、いろい ろと指導も受けているから、ああいう難しい会計処理とか決算書の作成が可能なわけです。
それをすべての会社に押しつけるというのは酷です。そこで、05年8月3日に、中小企業 の会計指針というものが新たに公表されました。つまり、今後は、この指針にのっとって
適正な決算書を作ってくださいよ、という趣旨です。  この辺のところも、やはり、先ほどの決算書の公告の場合と同じレベルの話ですね。今 までは、税務署対応の決算書で済ますことができた。今後は、果たしてそれがよいのかど
うか、これもやはり、皆様方の自己責任で判断していただきたい問題だと思います。