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1-01市長就任はすべての「改革」の始まりだった   ~バブル崩壊後の厳しい財政を引きずる市川市

書籍 「日本一」がいっぱい~地方自治体が変わる~

cover06 「抜本的な財政再建に着手しながら、全国初の市民活動団体への「1%支援制度」をはじめ、情報セキュリティマネジメントシステムなどのセキュリティ認証、コンビニ情報端末での公共施設の予約サービスの導入、駅前再開発事業への「特定建築者制度」の活用など先駆的な取り組みを進め、先進自治体として全国から注目を集める千葉県市川市。就任以来、こうした施策を次々と打ち出してきた千葉光行市長自身が職員、市民との取り組みを綴った一冊。

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1-01市長就任はすべての「改革」の始まりだった
~バブル崩壊後の厳しい財政を引きずる市川市

市長の任期は何年か知っていますか。そう、四年です。
 長いようで、まとまった仕事をするには非常に短い。私は結果的に二選、三選され、三期目
の途中を歩んでいます。しかし、最初から「自分は三期やるつもりだから十二年間で公約を実
行しよう」なんて考える候補者はいません。市長を選ぶのは有権者の意思です。次の選挙のこ
とは誰もわかりません。
 ですから、選ばれたその任期で思いを完結させるのが鉄則。もっとも、選挙の公約に掲げた
こと、思っていることにすぐに着手できればいいのですが、下地づくりにかなりの時間がかか
ります。そうするとまるまる四年が使えません。私の一期目がまさにそうでした。
 私の就任したとき市川市にとっては、財政が非常に厳しい状況のときだったのです。私は市
会議員、県会議員をしていましたので、地方の財政がどういう状況にあるかは知っているつも
りでした。ですから、選挙の公約にも行政改革を掲げたのです。
 しかし、はっきり言ってこれほど重症だとは思っていませんでした。たとえてみれば、給料
(収入)は減っているのに、医療費や学費やローンの支払いは増えている、貯金はほとんど食
いつぶしてしまって、逆に膨大な借金もある、そういう状態です。
 それまでの財政運営が上手くいってなかったと言うのではなく、バブルがはじけ、金融機関
も倒産するようなどん底の景気を反映していたわけです。市川市だけが特に悪かったのではあ
りませんが、とにかく財政を立て直さないと何もできない。そう私は思いました。
 そのくせ、翌年(平成一〇年度)にオープンすることになっていたリハビリと老人保健施設
を直営で運営することを決めていたこともありました。それを聞いた私は「今からでもいいの
で、委託にできないのか」と主張したのですが、「もう職員を採用することにしているので、
戻れません!」と突っぱねられたのです。
 「これは一筋縄ではいかない。どうしたものか」。市長選挙当選の興奮も冷めやらぬうちに、
こんな厳しい現実を突きつけられ、はっきり言って途方にくれました。
 しかし、考えてみれば、市民が私に市政を任せてくれた、私はその期待に応えなければなら
ないのです。しかも四年という任期の中で……。
 「よし、私の手腕を発揮するチャンスだ。この厳しい状況から抜け出し、この市川市をもっと
もっと住みよい街にしてみせるぞ」
 私は自分に誓いました。