産休手当条件は?1年未満・パート・転職・退職・2人目の場合など
妊娠や出産というのは、非常におめでたいことですよね(^^)
妊娠をしていると、女性の方は、体調に変化が伴い、特に、出産が近づいてくると働くことが困難になってきます。
そのような場合には、産休という制度があり、会社を休むことが可能となっています。
ただし、単に休むだけであれば、欠勤と変わりません。
その分の休業の期間には、産休手当というものを受け取ることができます。
しかし、産休を取った場合に、必ずしも、手当を受け取ることができるわけではありません。
それでは、産休手当を受給できる条件とはどのようなものなのでしょうか。
そこで、ここでは、産休手当の条件について、くわしく見ていきたいと思います。
目次
産休手当がもらえる条件とは?
産休手当とは、正確には、出産手当金というものです。
産休手当は、健康保険から支給されるため、もらえる条件は、健康保険に加入していることです。
- 社会保険の健康保険に加入している
- 妊娠4ヶ月(85日)以降の出産である
- 出産のために休業している
上記の条件に該当していても、実際に自分自身がもらえるのかどうかというのは、様々なケースの場合に異なります。
よく聞かれるのが、勤務開始1年未満、パートの場合、転職した場合、退職後の出産の場合、2人目の場合などです。
それぞれのケースにおいて、産休手当がもらえるのかどうかを見ていきたいと思います。
産休手当がもらえる場合
- パートやアルバイトでも社会保険に加入している
- 社会保険加入が1年未満で出産するが産後、職場に復帰する予定
- 社会保険加入が1年以上で出産を機に退職する場合
- 1人目の育休中に2人目の産休を取得する場合
まずは、社会保険に加入していることが条件となります。
社会保険に加入していれば、正社員・パート・アルバイトなど雇用形態は問われません。
基本的には、社会保険の加入期間を問われることはありませんが、出産を機に退職する場合には、社会保険の加入期間が1年以上必要となります。
ただし、社会保険の加入期間が1年未満の場合でも、出産後も職場に復帰する予定であれば、条件に該当することになります。
また、1人目の育休期間中に、2人目を妊娠して産休を取る場合でも、産休手当を受給することが可能です。
産休手当がもらえない場合
- 夫の扶養で社会保険に加入している場合
- フリーランスや自営業の場合
- 社会保険への加入が1年未満で退職して出産する場合
- 産休中に会社から産休手当以上の給与が支給される場合
産休手当の条件は、社会保険に加入していることです。
そのため、夫の扶養となっている場合などで、自分自身で社会保険に加入していない場合には、該当しません。
専業主婦やパートで収入を抑えて扶養になっている場合などですね。
フリーランスや自営業などの個人事業主の場合にも、社会保険には加入していないため、産休手当を受給できる条件には該当しません。
社会保険に加入していても、加入期間が1年未満で、出産を機に退職する場合には、産休手当は受給できませんので、注意が必要です。
また、大企業の場合などには、産休期間中に、給与が支払われることがあります。
この金額が、産休手当の受給額よりも多い場合には、産休手当は受け取ることができません。
産休手当同様にお金を受け取れるのですが、なぜだか損をしている気持ちになりますよね(;’∀’)
産休手当はいくらもらえる?
産休手当を受け取れる条件は、上記の通りとなります。
ご自身、または、ご自身の奥様やご家族、お知り合いが条件に該当していれば、一安心ですね(^^)
それでは、産休手当は、いくらもらうことができるのでしょうか。
産休手当の受給期間は?
産休手当を受給できる期間は、産前産後休暇として会社を休んだ期間となります。
産休の期間は、産前と産後で異なります。
産前の休業は、出産予定日の6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)から、本人の申請によって取得することが可能となります。
産後の休業は、出産から8週間まで(本人の希望があり医師の許可がある場合は6週間)が義務となっております。
この出産予定日の6週間前から出産後の8週間に、出産手当金が給付されるとことになります。
産前は、本人の申請であり、産後は取得が義務となっております。
出産予定日通りに子どもが生まれるというのは、稀なケースです。
そのため、実際の出産が、出産予定日より遅れてしまった場合には、遅れた日数分も追加で支払われることとなります。
産休手当の申請方法は?
産休手当の申請は、会社を通じて行うのが通常ですが、自分自身で申請することも可能となっております。
申請に際には、健康保険出産手当金支給申請書というものを記入して提出する必要があります。
この書類には、会社の記入が必要な個所と医師の記入が必要な個所があります。
本人記入欄を記入し、医師記入欄については、入院中に書いてもらったものを、会社に提出します。
そのため、通常は、そのまま、会社を通じて、健康保険組合へ申請を行ってもらうことになります。
産休手当の支給は、申請が受理されてから1〜2ヶ月後に、健康保険組合から行われます。
産休手当は、産前の分と産後の分を分けて、その都度、申請することも可能となっております。
産休手当はいくらもらえる?
産休手当がいくらもらえるのかについては、以下の計算式で求められます。
難しく思われるかもしれませんが、おおよその額を知りたければ、給料の3分の2くらいが支給されると思っておけば大丈夫です。
もし、支給開始日の以前の期間が12ヶ月に満たない場合は、以下のいずれかの低い額を使用して計算されます。
- 支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
- 標準報酬月額の平均額30万円
また、産休中の給料が支払われない期間に、産前産後休業保険料免除制度といって、社会保険料の支払いが免除される制度があります。
この免除された期間分については、社会保険料の支払いは免除されますが、将来、受け取れる年金の減額や被保険者資格の変更・喪失は行われません。
なお、この期間の社会保険料の免除は、労働者だけでなく、事業主負担分も免除となります。
妊娠・出産の際には、制度をうまく活用しよう!
会社などに勤めている場合には、毎月の給料から社会保険料が天引きされます。
天引きされた分は、健康保険料や年金保険料にあてられているということは、知っているかもしれません。
知っていたとしても、ある程度、大きな金額であるため、損をしている気持ちになってしまう人もいるかもしれません。
しかし、その分は、産休手当として、働くことができない期間の手当として、受給することが可能なのです。
逆に言うと、産休手当の制度は、社会保険に加入していなければ、受給することができません。
結婚して、子どもが生まれる前に、夫の扶養に入ってしまった場合などには、この産休手当を受給することはできないのです。
そう考えると、制度をうまく活用することは、家計にとって、大きなプラスになりますよね。
子どもが生まれるとなると、赤ちゃんのために必要となるものがたくさんあります。
そのような場合に、困らないように、制度の内容を正しく理解しておくことや、うまく活用することは、必ず、プラスになりますよね(^^)