転勤挨拶状一言について!手書きのほうが良い?人事異動の際のマナー
人事異動を命じられて職場が変わることを転勤といいますが、大きい会社だと転勤はよくありますよね。
基本的に正当な理由がなければ、人事異動は拒否することができません。
転勤が決まった時には、今までにお世話になった職場の方々や、取引先の方々に向けて、挨拶状を送ります。
挨拶状は、お世話になったことへのお礼の一言を添えて、転勤先や転居先、今後の抱負などについてお知らせするために書くものです。
しかし、転勤が初めてだという人は特に、「挨拶状を書く時は手書きの方がいいの?」「用紙とか書き方とかはどうしたらいいの?」と悩んでしまいますよね(^^;
ここでは、転勤の挨拶状について、手書きのほうが良いのかといった異動の際のマナーや、挨拶状に使える一言の例文などについて、詳しく見ていきたいと思います。
目次
転勤の挨拶状は手書きの方が良い?
転勤の挨拶状は、従来では、毛筆で手書きで作成するのが一般的であり、それが挨拶状として正式なものとされていました。
しかし、大きい会社であれば、職場の方々の分を作成するだけでも負担が大きくなるほか、取引先の方々の分も作成するとなると、完成するまでに結構な時間が必要となってしまいます。
そのため、現在では、必ずしも手書きでなければいけないというわけではありません。
最近では、印刷業者が転勤の際に使える挨拶状の例文を数多く用意しており、それを大量に印刷して宛名だけを変更して送るケースも増えてきています。
また、挨拶状の中心部分となる文章は印刷業者に依頼して、最後に手書きで一言を添えて送るという方法で作成している人も少なくありません。
すべてを手書きで作成することができると、確かに気持ちのこもった挨拶状を送ることができますが、仕事の状況に合わせて、自分のできる範囲で作成すると良いでしょう。
転勤の挨拶状の一言について例文でご紹介!異動の際のマナーとは?
それでは、転勤の挨拶状の一言について例文でご紹介していきます。
また、例文についてご紹介する前に、異動の際のマナーについても詳しく見ていきたいと思います。
転勤の挨拶状を出すタイミングは?
転勤前に挨拶状を送る場合は?
転勤や異動の際には、まずは本人だけにその旨を知らせる内示が出ます。
その後に、会社から正式な辞令が出るのですが、辞令が出る時期は会社によって異なります。
中には、情報解禁日が設定されており、転勤や異動について知らせる相手や順番なども決められているところもあるので、注意しましょう。
そもそもとして、会社から正式な辞令が出るまでは、転勤や異動などの挨拶をしてはいけないというルールがあります。
そのため、会社から正式な辞令が出て、上司から転勤や異動などの挨拶をしても良いという許可が下りたタイミングで行うようにしましょう。
転勤後に挨拶状を送る場合は?
転勤後、新しい職場に着任してからでも挨拶状を送ることは可能です。
転勤後に挨拶状を送る場合には、着任してから1ヶ月以内、遅くても2か月以内には送るのがマナーとされています。
本来であれば、転勤する前に、会社から正式な辞令が出たタイミングで、すぐに作成して出すものです。
そのため、引っ越しや引継ぎ作業でバタバタしてしまうからといって、のんびりしていても良いということではないので注意しましょう。
転勤の挨拶状に使う用紙は?書き方は?
転勤の挨拶状は手紙?それともハガキ?
転勤の挨拶状を作成する時に、多く用いられているのはハガキです。
手紙で作成しても何の問題もありませんので、どちらか好きな方を用いると良いでしょう。
ただ、手紙だと封筒も用意しなければならないという負担を考えると、ハガキで挨拶状を作成した方が負担も軽減できるでしょう。
転勤の挨拶状は縦書き?それとも横書き?
従来では、挨拶状は縦書きで作成するものだとされていました。
しかし、最近では、縦書きだけではなく、横書きで作成されているものも増えてきました。
そのため、挨拶状に使用する用紙に応じて、縦書きまたは横書きのどちらかを選択して作成すると良いでしょう。
転勤の挨拶状の一言について例文でご紹介!
転勤の挨拶状を作成する時のポイントとは?
転勤の挨拶状を作成する時は、以下のような順番で作成すると良いでしょう。
- 時節の挨拶または御挨拶
- 異動になった月日
- 新任地
- お世話になった御礼
- 新生活への抱負
- 今後のお付き合いのお願い
- 新しい住所、氏名
最初の挨拶については、時節の挨拶以外に、取引先や顧客に対する挨拶文を添えることができると、より気持ちのこもった挨拶文を作成することができます。
取引先や顧客に対する挨拶文としては、以下のようなものが挙げられます。
「貴社におかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。」
「時下、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。」
「〇〇様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。」
また、顧客に対する挨拶文の場合には、先方の安を気遣う挨拶文を添えると良いでしょう。
転勤の挨拶状の一言について例文でご紹介!
転勤の挨拶状の一言について、以下のそれぞれの場合の例文をご紹介します。
- 転勤前に挨拶状を送る場合
- 転勤後に挨拶状を送る場合
- 急に転勤が決まった場合
- 海外赴任が決まった場合
それでは、順番に例文を見ていきましょう。
1.転勤前に挨拶状を送る場合
さて、私こと
この度、〇日〇日付をもちまして〇〇〇〇勤務を命ぜられ、過日着任いたしました。
〇〇〇〇在職中は、公私ともに格別のご指導とご厚情を賜り、心から厚く御礼申し上げます。
新任地につきましても、今まで以上に業務に精励する所存でございます。
今後ともより一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
まずは略儀ながら、書中をもって御礼方々御挨拶申し上げます。
敬具
2.転勤後に挨拶状を送る場合
さて、私こと
この度、〇日〇日付をもちまして〇〇〇〇勤務を命ぜられ、過日着任いたしました。
〇〇〇〇在職中は、公私ともに格別のご指導とご厚情を賜り、心から厚く御礼申し上げます。
新任地では○○を担当することとなり、初めての業務に戸惑うことはあるものの、周囲の方々に支えられ、これまで以上に誠心誠意努力する所存でございます。
何卒、今後とも一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
まずは略儀ながら、書中をもって御礼方々御挨拶申し上げます。
敬具
3.急に転勤が決まった場合
さて、私こと
急なことでご挨拶が遅れましたが、社命により〇日〇日付をもちまして〇〇〇〇勤務を命ぜられ、過日着任いたしました。
〇〇〇〇在職中は、○○様には数々のご教示を賜り、心から厚く御礼申し上げます。
新任地では〇〇を担当することとなり、微力ではございますが、最善を尽くして参りますので、今後とも相変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
末筆ながら、〇〇様のご健康とご多幸をお祈り致しまして、御礼方々御挨拶申し上げます。
敬具
4.海外赴任が決まった場合
さて、私こと
社命により、〇日〇日付をもちまして〇〇〇〇に赴任することとなりました。
〇〇〇〇在職中は、公私ともに格別のご指導とご厚情を賜り、心から厚く御礼申し上げます。
異国での生活に慣れるのは時間がかかるかもしれませんが、これまでの経験を活かせるよう、心機一転、全力を尽くして精進する所存でございます。
今後は遠くに隔たりますが、相変わらぬご指導とご厚情を頂戴できれば幸いです。
まずは略儀ながら、書中をもって御礼方々御挨拶申し上げます。
敬具
挨拶文の後は、新任地の所在地や、新しい住所と氏名を忘れずに入れること!
上記のように、それぞれの場合に応じて、文面を少し変更して作成することが重要です。
また、挨拶文の最後には、以下の項目を忘れずに入れるようにしましょう。
- 挨拶状を書いた日付
- 会社住所
- 会社名
- 氏名
- 電話番号
上記の情報を書き忘れてしまうと、誰が転勤するのかがわからなくなってしまうので、忘れないように注意しましょう。
忙しくても、転勤の挨拶状は作成した方が信頼関係を築ける
転勤の挨拶状は、絶対に作成しなければならないというものでもありません。
また、手書きで作成しなければならないといった決まりもなければ、転勤の挨拶はメールで済ませるという方もいるのが現状です。
しかし、転勤で会う機会がなくなるからといって、感謝の気持ちを伝えずに終わってしまっては、今までにお世話になった人達と築いてきた信頼関係にヒビが入ってしまうかもしれません。
それを避けるためにも、会社から正式な辞令が出た際には、上記を参考にして、挨拶状をしっかりと作成して送るようにしましょう(^^♪