住民税の高い市町村・地域はどこか・ランキング順に!安いほうが得
会社から渡された、住民税決定通知書を見て、「住民税が高い!」と感じた経験がある人もいるのではないでしょうか。
その中には、引っ越した後に住民税が高くなっていると感じた人もいるかもしれません。
住民税は市町村や地域によって異なるため、そのようなこともあるでしょう。
市町村によって異なるのであれば、高い住民税を支払わずに済むように、少しでも安い市町村に住みたいと思う人もいるかもしれません。
そこで、ここでは、住民税が市町村や地域によって異なる背景や、住民税が高い市町村・地域のランキング順位、安い方が得をするのかなどについて、詳しく見ていきたいと思います。
目次
住民税は市町村・地域によって異なる?市町村・地域差はどうなの?
まず、前提として、住民税の算出方法には「所得割」と「均等割」があります。
市町村や地域によって、それぞれで異なる点は以下の通りです。
- 所得割…前年の所得(年収)にかかる税率が異なる
- 均等割…都道府県民税や市町村民税が異なる
それぞれの目安としては、所得割の場合は前年の所得(年収)に応じて課せられる税率が10%、均等割の場合は5,000円となっています。
そのため、住民税が高くなる原因としては、単純に前年度の所得が高かったり、受けるべき控除に漏れがある場合などが考えられます。
では、どのようなところに市町村や地域差が現れるのでしょうか?
それは、超過税率が設定されているかどうかです。
一般的には、所得割と均等割は標準税率を採用している市町村や地域が多いのが現状です。
しかし、災害などで悪化した事業や環境を回復・保全するために財源を確保することを目的として、税金を高く設定している場合が多いです。
そのため、税率が異なる理由としては、それぞれの市区町村や地域の特性や、自治体がどのような政策に力を入れているのかどうかによって異なるわけですね。
ここまで、住民税が市町村や地域によって異なる理由について見てきましたが、具体的にはどのように住民税が異なるのでしょうか。
今回は、住民税が高い市町村や地域をランキング順にご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
住民税が高い市町村・地域をランキング順に紹介!
住民税は、市町村や地域の特性や、自治体がどのような政策に力を入れているのかによって、税率が設定されています。
実際に、住民税が高いと言われている市町村・地域は、どのような特性があり、どのような政策に力を入れているのでしょうか。
その点にも注目しながら、住民税が高い市町村・地域をランキング順にご紹介します。
1位 北海道夕張市
北海道夕張市では、均等割が標準税率(1,500円)より500円、所得割の標準税率(市町村民税6%)より0.5%、高く設定されています。
そのため、均等割は2,000円、所得割の市町村民税は6.5%となっています。
ただし、北海道は都道府県民税については超過税率は設定されていないため、均等割は3,500円、所得割の都道府県民税は4%となっています。
つまり、住民税の均等割は5,500円、所得割の税率は10.5%となるわけですね。
超過税率を設定している理由としては、2007年に財政破綻をしたため、財政再建や再生を目指していることが背景としてあるようです。
2位 兵庫県豊岡市
兵庫県豊中市では、兵庫県と豊岡市ともに超過税率が設定されています。
兵庫県では、均等割に県民緑税が800円増税されており4,300円、所得割は4%となっています。
豊中市では、均等割が1,500円、所得割は0.1%の増税となっており6.1%となっています。
つまり、住民税の均等割は5,800円、所得割の税率は10.1%となるわけですね。
超過税率を設定している理由としては、特定のエリアに居住している人のみが支払う「都市計画説」を廃止にする代わりに、所得割の増税を行ったとされています。
3位 神奈川県横浜市
2位と同じく、神奈川県横浜市でも、神奈川県と横浜市ともに超過税率が設定されています。
神奈川県では、均等割に水源環境保全税が300円増税されており3,800円、所得割は0.025%増税されており4.025%となっています。
横浜市では、均等割に横浜みどり税が800円増税されており2,400円、所得割は6%となっています。
つまり、住民税の均等割は6,200円、所得割の税率は10.025%となるわけですね。
超過税率を設定している理由としては、都市環境を守ることを目的として、特別な税率を設定しているためといえます。
ここまで、住民税が高い市町村・地域をランキング順に見てきましたが、均等割の金額は大きく異なるものの、実際に住民税に大きく影響しているのは所得割の税率の方だと考えても良いかもしれませんね。
超過税率が設定されている市町村・地域によって、住民税が高くなる傾向にあるものの、標準税率を基準としているため、市町村や地域差によるものというよりは、前年度の所得によって住民税が高くなる可能性の方が大きいといえるでしょう。
住民税は安いほうが得をする?節税方法とは?
住民税が安いほうが得をする、というのは確かに言えることだと思います。
しかし、住民税が高い市町村・地域のランキング1位の北海道夕張市と、逆に住民税が一番低い愛知県の名古屋市と比べてみても、金額差は1万円程度になります。
そのため、住民税が高いからという理由だけで、1万円程度の誤差のために引っ越しをするという方が高リスクであるといえます。
また、均等割の税率よりも、所得割の税率が高い市町村・地域の方が住民税が高くなる原因となる可能性が高いため、所得が高い人は特に注意が必要です。
このように、住民税が高いことにリスクを感じている場合には、住民税の安い地域に住むことよりも、住民税を安くする方法をとる方がはるかに効率が良いといえます。
住民税を安くする方法としては、ふるさと納税を活用すること、確定申告で必要経費を計上すること、受けられる控除を活用することの3点が挙げられます。
特に、フリーランスや自営業などの人にとっては、上記の3点をうまく活用することで、数万円も支払額に差が出ることがあります。
利用できるものはしっかりと活用して、少しでも負担を減らすようにしましょう(^^♪