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【事例01】会社といえば株式会社だと思っており、他の選択肢がなかった

【事例01】会社といえば株式会社だと思っており、他の選択肢がなかった

妻と二人で、輸入雑貨販売の会社を立ち上げました。まずはネットショップで実績をつくりながら資金を貯め、将来的には小さな店を持ちたいと思っています。とはいえ、人を雇うような大きなビジネスを目指しているわけではありません。会社設立にも意外とお金がかかり、もう少し個人として事業をするなど、助走の期間が必要だったかなと不安になっています。
最近、「合同会社」というものがあると聞きました。私は会社といえば株式会社しかないと思っていたのですが、他の会社形態はどのようなメリットがあるのでしょうか。

失敗のポイント
株式会社以外の会社形態について知りませんでした。合同会社は2006年の会社法改正で新たに生まれた形態で、個人事業の法人化やスタートアップの企業に人気が出てきています。小規模な事業で、設立コストを抑えたい場合には、合同会社も選択肢の一つになるでしょう。
正しい対応
株式会社以外の会社形態についてもおさえておきましょう。現実的には株式会社か合同会社を選ぶことになります。合同会社は、株式会社と比べて設立コストが低い、決算公告の必要がなくランニングコストが安いなどメリットもありますが、デメリットもあります。これらを把握したうえで、ビジョンに合った形態を選んでください。

【解説】

会社法が定める4種類の会社とは

 会社を設立するというと、株式会社のことがまっさきに思い浮かぶのではないでしょうか。
 最も広く知られている会社といえばやはり株式会社で、数からいっても90%以上を占めます。
 会社とは、一般に営利を目的として事業活動を行う法人をいいますが、正確には2006年5月から施行されている「会社法」に規定されています。会社法では、株式会社以外にも合名会社・合資会社・合同会社について定めています。

1.株式会社

 出資者である株主に対して株式を発行することで設立される会社形態のことをいいます。出資者は出資した金額の範囲内において有限責任を負います。資本(出資者)と経営(社長)は分離しており、経営者が利益を出資者に分配するというスタイルになっています。ただし、中小企業の場合、株主と社長が同一であることがほとんどです。

2.合名会社

 社員(=出資者)が会社の債権者に対し直接連帯して責任を負う「無限責任社員」だけで構成される会社形態のことをいいます。以前は2名以上の無限責任社員が必要でしたが、会社法施行に伴い、1名のみの合名会社も認められるようになりました。

3.合資会社

 「無限責任社員」と「直接有限責任社員」とで構成される会社形態です。直接有限責任社員は、出資金の範囲内で限定的に責任を負うのですが、会社債権者に対しては「直接責任を負う(無限で責任を負う)」こととなっています。

4.合同会社

 「間接有限責任社員」のみで構成される会社形態をいいます。間接有限責任社員は、「出資額の範囲内においてのみ責任を負う」ということになっており、個人的に連帯保証人や担保提供者等になっていない限り、出資額以上の責任を負うことはありません。

選ぶなら株式会社か合同会社

 合名会社・合資会社は、社員(=出資者)が出資額の範囲を超えて責任を負うことになります。設立時の費用がおさえられたり、事務手続きが簡単だったり、決算公告の義務がなかったりするため毎年決算書を公表しなくていいなどのメリットはあるのですが、経営陣が直接リスクを負うこれらの形態をあえて選ぶ人は現在ほとんどいません。
 一方、合同会社は株式会社と同じく「間接有限責任」、つまり出資者が出資した範囲内で限定的に責任を負うことになっており、この形態を選ぶ人はいます。
 合同会社とは株式会社を小さくしたようなイメージで、小規模な事業をするのに向いています。設立コストがおさえられ、決算公告の義務がありません。
 ですから、会社を設立して事業をはじめる際には、株式会社か合同会社のいずれかを選択することが多いのです。

合同会社のメリット・デメリット

 まだそれほど認知度は高くありませんが、近年急増している合同会社のメリット・デメリットをまとめておきます。

メリット
  • 設立費用が安い
  • 株式会社の登録免許税は15万円ですが、合同会社の場合は6万円です。合同会社は公証人による定款認証が必要ないので、その費用5万円も必要ありません。

  • ランニングコストが安い
  • 決算公告の義務がないため、官報掲載費約6万円がかかりません。また、役員の任期の制限がなく、役員の変更手続きも不要であるため、定款変更の費用がかかりません。

  • 経営の意思決定や利益配分の自由度が高い
  • 株式会社であれば、基本的に配当金額や経営参加権は出資金額に比例します。合同会社の場合、経営の意思決定プロセス、利益配当は定款に定めることによって自由に決めることができます。

デメリット

  • 認知度が低い
  • 合同会社という会社形態は2006年の会社法改正によって生まれた新しい形態なので、まだ認知度が低く、株式会社に比べると信用力が劣る場合があります。

  • 社員同士で意見の対立が起きると、意思決定がストップするおそれがある

合同会社では出資者のことを社員と呼びます。社員と経営者は一致します。定款は社員全員の同意により決定し、業務遂行権も原則として社員全員に与えられていますので、対立が起きた場合には意思決定がストップしてしまう可能性があります。
 なお、社員全員の同意があれば、株式会社に組織変更することも可能です。ですので、かけられる費用の少ない最初は合同会社を設立し、経営が軌道に乗ってきたら株式会社に組織変更するのも一つの手です。

マリオ教授
マリオ教授

合同会社は認知度が低いですが、メリットも多いです。最初は合同会社から始めて、後々組織変更することもよいと思います。

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