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【事例27】スタッフを社会保険に加入させるため、法人成りするしかないと思った

【事例27】スタッフを社会保険に加入させるため、法人成りするしかないと思った

 個人経営でマッサージ店をやっています。一人ではさばききれないほど予約が多く入るようになってきたので、スタッフを2名雇いたいと思っています。スタッフを雇うなら、社会保険に入れてあげる必要があると思います。ですので、設立の費用や事務の負担が増えますが、法人成りをしなければなりませんよね。

失敗のポイント
社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入するには、法人成りするしかないと思っていました。個人事業でも任意適用事業所になることができます。社会保険加入だけが論点であるなら、個人事業のまま任意加入をすることを検討してもよいでしょう。
正しい対応
任意加入するには、従業員の半数以上の同意を得て、年金事務所に「健康保険・厚生年金保険 任意適用申請書」を提出します。そのほか、社会保険加入の要件についておさえておきます。

【解説】

従業員を雇ったときに発生する「社会保険」とは、広義には次の4つの種類をいいます。

この記事を読んで分かること
  • 健康保険
  • 厚生年金保険
  • 労働者災害補償保険
  • 雇用保険

このうち、「健康保険」と「厚生年金保険」を合わせて狭義の「社会保険」、「労働者災害補償保険(労災保険)」と「雇用保険」を合わせて「労働保険」といいます。
 会社を設立すると、社会保険に加入しなければなりません。代表者1名の会社であっても、加入は義務付けられています。
 法人は社会保険加入が義務ですが、個人事業の場合は加入が義務のケースと任意のケースに分かれます。個人事業で社会保険が任意適用なのは、適用業種であって従業員が4人以下の場合です。非適用業種(農林水産業、
サービス業、法務業、宗教業)は、従業員が5人以上でも任意適用です。

健康保険・厚生年金保険の適用

業種従業員事業形態
法人個人
適用業種5名以上
5名未満
非適用業種5名以上
5名未満
 たとえばサービス業を営む個人事業であれば、非適用業種ですから社会保険の加入は任意です。加入をするには、従業員の半数以上の同意を得たうえで、「健康保険・厚生年金保険 任意適用申請書」と「任意適用同意書」を年金事務所に提出します。これにより、その事業所で働く人については、加入に反対した人も含めて全員が加入することになります(事業主は加入できません)。
 任意適用事業所が、社会保険加入したあとに脱退するには、従業員の4分の3以上の同意が必要になります。一度加入すると、脱退のほうがハードルが高くなっていますので、注意が必要です。
 なお、任意適用の場合、従業員の半数以上が社会保険の加入を希望しても、加入しなければならないわけではありません。あくまでも事業主が決定し、申請することになります。
 労働保険については、個人・法人かかわらず従業員を雇用したときに加入しなければなりません。労災保険は、個人単位でなく事業所単位で適用されます。従業員が1人でもいれば、加入することになります(個人経営の農林水産業の一部を除く)。
 雇用保険は、一定の要件を満たした従業員(原則として31日以上の雇用見込があり、1週間の所定労働時間が20時間以上)は加入の義務があります。
 まずは労働基準監督署で労災保険の手続きをし(「保険関係成立届」を提出)、その後、ハローワークに「雇用保険適用事業所設置届」を提出して手続きします。

マリオ教授
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社会保険適用の範囲も徐々に変化してきています。大切な従業員のためにもよく調べておきましょう。

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